新年あけましておめでとうございます。昨夜は雪がぱらついたようで、北向きの斜面の道路際に雪が積もっていました。ほんの少しの雪でも10年間(大学+勤務)住んだ北海道が懐かしくなります(毎年数回は ↑ の写真のようになってました)。
昨年は3月に添島先生が、私の前職場であるアース動物病院から移籍してきました。獣医師2人体制が組めるようになり、手術・診療・治療に時間的・精神的な余裕ができました。一方で今までは全ての患者さんを私(多田)一人で診ていたので、良くも悪くも自分の考えをダイレクトに診療に反映することができていましたが、それができなくなるもどかしさを感じることもありました。
また、治療に関しては丁寧に1つずつ必要な検査をし、除外できる病気を除外し、除外されずリストに残る病気を診断する。必要な検査にかかるリスクと(高額になる場合は)その費用を説明し飼い主さんに了解を得る。診断後も同様に説明をし、了解を得る。この方針を4年前の開業以来ずっと続けて来ましたが、この1年は検査や治療に対して了解を得られない飼い主さんがほとんどいらっしゃらなかったことに驚いています。臨床獣医師であれば誰しもが検査や治療を断られて、自分で考えた方針を実行できなかった経験があるものなのですが、今年はそのような記憶が一切ありませんでした。逆にもっと正確に診断できる方法やさらに効果的な治療を期待されているのでは、と感じるケースが多々ありました。
今後もこの方針を変えるつもりは今の所ありませんが、標準的な治療方法の限界に達したケースには試験的に新たな治療を試みることもあると思います。また、必要と考えられる検査・治療は提案していきますが、どうしても後になって「あの時こうしておけば良かった」と思うケースが時々あります。人間が行うことなのでこれは仕方ないのかもしれませんが、飼い主さんにとっても私にとってもなるべくこのような事のない診療を今後も心がけたいと思っています。