こんにちは。さつき台動物病院の多田です。H3ロケット、うまく打ち上がらなかったですね。非常に残念です。宇宙に新型ロケット飛ばすのを一発目で成功したら、なんだか上手く行き過ぎて逆に怖いですよね。今回載せていた衛星がオジャンになったのかわからないですが、自分が宇宙に飛ばされるのなら何回か上手く行かなくて、改良して成功率が上がったロケットで行きたいです。映画レインマンで「カンタス航空は墜落したこと無いからカンタスしか乗らない」エピソードがありましたが、大学6年生の時にカンタス航空に乗ってケアンズに行った際は、自分がカンタス航空墜落事故の第1号になるのではないかと一抹の不安を感じたのでした。
小学校時代より伝記大好きっ子であった私は(フィクションが嫌い)、H3ロケット発射中止会見での「それを失敗といいます。ありがとうございました。」問題を知った際にトーマス・エジソンの伝記でエジソンが記者の「あなたはなぜ1万回の失敗にもめげずに、成功するまで継続することができるのですか?」という質問に対して、「失敗したんじゃなくて、1万通りのプロセスを経たから成功しただけよ」と返したシーンを思い出していました。
数々のノーベル賞受賞者のインタビューをみても科学の発展とは、
①「失敗したなーと思ったら何かできた」か
②「最終的にうまくいきそうな感じがしたから、取りあえず全部試してみた」の
どちらかの結果としてなされていることが多いのです。
有名どころでいうと
①はペニシリンの発見 ②はアンモニアの合成に使われるハーバーボッシュ法の発見
あたりが有名なのではないでしょうか。
小学校低学年の私はエジソンのこの発言に驚愕し、このエジソンの発言を「このエジソン様のような超天才には失敗という概念は無いのよ。でも、うまく行かない事があるのはあたりまえじゃん。」と何か矛盾のようなものを感じるけど、こう理解して生きてきました。
エジソンにそこまで言い切られて、安心してカンタス航空に乗れるでしょうか?
ちなみに、エジソンの最も有名な名言の一つに「天才とは99%の努力と1%のひらめき」があります。昔は「やっぱり天才は99%の努力によってなされるから、あんたも勉強しなさい」と言われていましたが、現在は「いくら努力しても1%位ひらめかないと天才にはなれないよね」説も出てきて論争がなされています。私としては「楽しく努力できるならやればいいじゃない」と思っていますが、上記の②を考慮すると「最終的にうまくいきそうな感じ」を正確に感じ取るということがエジソンの意味する「ひらめき」と解釈すると、「これは何か絶対うまくいく気がする(正確な1%のひらめき)、だから取りあえず全パターン試してみよう(99%の努力)!」でハーバーボッシュ法開発→ノーベル賞と考えるとエジソンの意図は後者にあると言えるでしょう。
H3ロケットが成功するというのは時間と予算の問題なのは、1%もひらめかない凡人の私にもわかることなので、1%の時間と1%の努力と98%の予算をなんとかして頑張ってもらいたいものです。
以上のような考えから、私は車を中古車しか買いません。発売したての新型車を新車で買って、いきなり高速道路を走るなんて怖くてとてもできないのです。かつて新型車を新車で買って「新車はやっぱり良いね〜」なんて言ってしまった私は、幼少期の自分に「この1%もひらめかない凡人め!」と残念がられることでしょう。しかし、そのプロセスを経て今は新しい車でも試乗車だった車を選んだり、それなりに走って再整備を経た中古車を購入することが一番だとひらめき、それを99%の努力で実行する中古車の天才になったのでした。